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icon 2013.5.5

社長(radioDTM)コラム◆radioDTM配信200回記念イベント4daysを終えて

「200回」という数字は僕にとって実に驚くべき数字であって、信じがたいものでもある。 radioDTMが立ち上がったのは2009年6月。

構成をやっているカネコ(高校の同級生)とオオノブという二人のスタッフによって立ち上げられ、僕がパーソナリティーとして声をかけられた。

理由は音楽にある程度精通していて、話がちょっと面白くて、暇な奴。

当時、特にすることもなくブラブラしてた僕は何も考えず面白そうだからOKした。

それから毎週のようにインディーズと呼ばれるシーンで活躍するミュージシャンをゲストとして招き、会話をし続け、楽曲を紹介し続け、早4年。

今となっては、インディーズもメジャーも日本も海外も関係なくゲストを招き、話をして曲を流すことができている。

そんなラジオです。radioDTM。

簡単に言うと、そういうことを毎週欠かさず4年間やってきたら配信が200回という数字になった。信じがたい。

ただ暇だったから受けた趣味程度のラジオが、時を経て、回数を重ねて、人生とは言わないまでも自分たちの持つ熱量を余すことなく注げるものに変わってきた。

今回開催したイベントはその「200回」を記念すべく開催したイベントだったわけだ。

 

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3月30日31日、4月6日7日の計4日間、総勢46組+1DJの出演者で彩られたイベント。

場所は新宿LOFT。

開催してみてどうだったか、と言われると、出演者/お客さん/新宿LOFTなど、関わってくれた人たちへの感謝でしかない。

と言いたいところだけれど、正直開催するまでの間の不安や追われている感は、もう戻りたくないくらいキツいものでもあった。

そもそも新宿LOFTは、僕らが配信100回記念の時にも使わせてもらったライブハウスで、そのときは満足のいく結果とは言えなかった。

もちろん、僕らが素晴らしいと思う音楽がそこには溢れ、多大なる熱量で充満していたけれど、会場が人で埋め尽くされることは叶わなかった。

だから、ある意味今回のイベントは100週間越しのリベンジでもあって、何よりも先に場所を決めた。

とにかく新宿LOFTを埋め尽くすことが、僕らにとってはこだわるべき部分だったし、一つの壁として設けるべきものだった。

ただそれは考えれば考えるほど不可能にも思えてきて、それを達成する為に何が必要かを考えて実行することを繰り返すしか出来なかった。

それが不安を解消するわけでもなく、蓋を開けてみなければ分からない状態が何よりの不安であった。

 

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そして今回、実際に蓋を開けてみて、本当に多くのお客さんが見に来てくれ、全アーティストが素晴らしいパフォーマンスをしてくれた。

そこには肌で感じ取れるほどの熱量や愛情や悲しみも喜びもあって、会場に入りきらないほどの感情で埋め尽くされていたと思う。

これが、僕らにとっては何よりも大事なことで、イベントを通して気づかされたことでもあった。

埋め尽くした、と言えば嘘になる。

まだまだお客さんが入る余裕はあった。

しかし、そこには人の数を超える「思い」の数が存在していて、その空気に全員が少しでも触れていることが何より大切なことなのだ。

それが一体何につながるのか。 それは「音楽」を好きになることだと僕は思っている。

 

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4日間を締めくくる挨拶として僕が喋ったこと。

4日間を通して音楽に触れ、そこで動いた感情から心に灯った火のようなもの、放っておくとそれはいずれきっと消えてしまう。

それを絶やさずに消さない方法は、radioDTMを流布することでもないし、バンドを口コミで広げることもなくて、

ただただ音楽を聴き、見て、愛し続けること。

ただそれだけで、いつかその音楽への愛情がアーティストにもradioDTMにも返ってくるし、僕らはそれをイベントでもラジオでも演奏でも与え続ける。

僕らはradioDTMによって灯された火を絶やさない為に毎週ラジオをやってきた。それが200回という数字になった。

そういうイベントに来てくれて、出てくれて、本当にありがとう。

 

みたいな小っ恥ずかしいことをステージで喋ったわけだけど、これは今でもそう思う。

人の為ではなくて、自分の為に音楽に触れ続けることが何より大事だし音楽のあるべき姿だと思う。

今回のイベントでその火を灯すことが出来ていれば、何より嬉しいことだし、意味のあるものだったんじゃないかと思う。

これはお客さんだけでなく、出演者にも、新宿LOFTにも、そして何より僕ら自身にも言えることであって、

きっとこれからも絶やすことなくラジオを配信し続けるだろうと思う。

 

そして、300回を重ねる頃には一体どんな火が集まってくれるのか楽しみで仕方ない。

 

 

radioDTM パーソナリティー 社長

 

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 All Photo by Kumiko Kudou

 

 

 

●Information

radioDTM presents
Two Match Too Much Vol.1
2013/5/21 渋谷O-nest
OPEN19:00 / START19:30
ADV.2000(+1D) / DOOR 2500(+1D)
各バンド予約、プレイガイドにて発売中(Lコード:77106)
出演
おとぎ話
ROTH BART BARON
(両バンドによるセッションも予定)

 

 

 

●Profile

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社長

音楽Podcast番組「radioDTM」のパーソナリティー

 

 

radioDTM

「音楽が聴ける音楽Podcast番組」をコンセプトに、2009年6月からはじまったWebラジオ番組。 トーキョーインディーズシーンを中心に、毎週末ゲストを招き、インディーながらも良質な音楽とトークを リスナーに届けている。これまでに200回以上(2013年5月現在)の配信を重ね、ラジオ以外にもPV制作、CDプロデュース、ライブイベントの開催など、幅広く音楽活動をラジオを通して行なっている。

 

【過去の主なゲスト】曽我部恵一、クリープハイプ、THEラブ人間、SEBASTIAN X、東京カランコロン、おとぎ話、 擊鉄、 SuiseiNoboAz、 未完成VS新世界、ECD、sgt,、4 Bonjour’s Parties、aoki laska、Her Space Holiday (from US) 、オワリカラ、平賀さち枝、Uhnellys、MOROHA 、Owen(from US)、透明雑誌(from 台湾)など

 

http://radio-dtm.jp/

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