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icon 2014.4.17

映画『バチカンで逢いましょう』予告編コラム「ぼくらは、いつだって日本語で考えている」

映像ソフトが売れないと言われる昨今、ブルーレイの“吹替の帝王シリーズ”が大ヒットしている。特に60年代~80年代にTVで洋画の面白さを知った世代には、吹き替えに思い入れの強い人は多い。しかも、観た時期、観たチャンネルで担当した声優さんが違っていたりするから、各々格別なこだわりがあると思う。クリント・イーストウッド、スティーブ・マックイーン、ピーター・フォーク、アルフレッド・ヒッチコック、ジャッキー・チェン、シルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー、マイケル・J・フォックス、ブルース・ウィリス、ヴィヴィアン・リー、ソフィア・ローレン、ミア・ファロー、ダイアン・レイン、シガ二ー・ウィーバー、ジョディ・フォスター、ジュリア・ロバーツetc……、挙げ出したら切りがない。そんな吹き替えファンには見逃せない、いや聞き逃せない映画の予告編が現在公開中だ。

 

今なお根強い人気を誇る『バグダッド・カフェ』で、日本の映画ファンを虜にした女優 マリアンネ・ゼーゲブレヒト。彼女が久しぶりに主演した最新作『バチカンで逢いましょう』。なんと、この映画の予告編のナレーションを、オードリー・ヘップバーンの吹き替えで有名な池田昌子さんが担当しているのだ!

 

 

池田昌子さんといえば、吹き替え以外でもアニメ『銀河鉄道999』のメーテル、『エースをねらえ!』のお蝶夫人、『ウルトラマン』シリーズのウルトラの母など、エレガントで神秘的な声が圧倒的な支持を得て、70歳を超えた今でも第一線で活躍する声優・女優・ナレーターだ。

 

『バチカンで逢いましょう』の舞台はローマ、そしてバチカン。夫を失ったひとりのドイツ人女性のパワフルな頑張りが、周りの人々をハッピーにしていくハートフルな物語。マリアンネは、元祖“ぽっちゃり系”というか、マシュマロ系のカリスマというか、25年前と全く変わらぬ魅力で大活躍する。相手役には、イタリアの名優ジャンカルロ・ジャンニーニが楽しそうに扮している。ふたりがベスパにまたがり、美しいローマの街並みを走る姿は、さながら“おばあちゃん版ローマの休日”のよう。となれば、池田さんの起用は当然というか、ドンピシャなキャスティングではないか!

 

この春一番心が優しくなる物語に、池田さんの美しい声が心地よく導いてくれること間違いなし。(黒澤喜太郎)

 

サブ1

 

 

 

●Information

『バチカンで逢いましょう』

 

4月26日(土)より新宿武蔵野館で公開、以降全国順次公開予定

公式HP:http://www.cinematravellers.com/