「女ラッパー全員嫌いっす」
――話は変わりますが、いわゆるアニオタでありながら、めっちゃヒップホップに詳しい人って案外たくさんいるじゃないですか。自分からするとアニメとヒップホップって真逆のカルチャーにすら感じるのですが。
K:そうですかね。どっちも楽しいものなので。ヒップホップも流行ってて、アニメも流行ってるってだけじゃないっすか?
【Koedawg後述:アニメとヒップホップの通底性】
上記の質問は僕より適任の方がたくさんいると思いますが、僕の勝手な妄言で良ければ、思いつく限り適当に共通点を挙げてみようかと思います。
まず、深夜アニメと日本語ラップの流行った時期が似てるかもってこと。例えば、キングギドラの「空からの力」って1995年の12月の発売らしくて、その時ちょうどテレ東で「エヴァ」がやっていたっぽいですし、そのあと社会に煙たがれながらも文化が育成していったっていうのは深夜アニメも日本語ラップも一緒かなと。
二つ目に、フィクションとの距離がどちらも同じくらいなのかなって。例えば、アニメの中のとんでもない美少女の現実にいそうなんだけど絶対にいないみたいな感じって、ラッパーのとんでもない悪党が身近になかなかいない感じに似てるかなと。
三つ目に、どちらもすぐに気持ちよくしてくれるってこと。これは現代の娯楽はみんなそうなのかもしれないけど、ヒップホップは問答無用に即座にブチ上げてくれるし、アニメもそういうところあるかな。
四つ目に、どっちも奥が深かったりして、ハマったらハマっちゃうってこと。まあ、こんな風にいろいろとこじつけてみても良いのかもしれませんが、やっぱりたまたまな気がします。
――なるほど…あと一つ、変な質問なんですが、アニメやアイドルの女の子って、基本的に可愛いらしいじゃないですか。そういう女の子のファンからすると、Beyonceみたいな強い女性ってどう見えるんですか?
K:僕Beyonce大好きっすね。こないだ飛行機の中でBeyonceのドキュメンタリーを観て、格好良かった。というか、アニメやアイドルの女の子って、基本的に可愛いらしいキャラクターが多いかもですけど、Beyonceより強い子もたくさんいますし、ブスもビッチもなんでもいますよ。(手を震わせながら)
――逆に、泉まくらとかは。
K:嫌い嫌い。Daokoとかも。女ラッパー全員嫌いっす。
――(笑)。じゃあ、アニメ文化とヒップホップの共通点を教えてもらおうと思ったんですが、本当にただ流行ってるだけってことでいいんですか?
K:いいです。ちなみに僕がアニメにハマったのは、ちょっと流行ってるから、観たらハマって、超ハマっちゃったって感じです。それに大学院って結構アニオタばっかりなんですよ。
――そういう人達に感化されたんですか。
K:そうっすねぇ。
――最初ハマったのはなんでしたか。
K:ジャンプアニメの『To Loveる ダークネス』からハマりました。最近ですね。一番好きなのは『マリア様がみてる』です。大学院に入ってアニメ200本くらい観た。
――マジっすか!?そんなにアニメってあるんですか!
K:もっともっとあるっすね。
――いま観てるアニメでおすすめのものは?
K:『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』です。
――アイドルは好きなんですか?
K:まあ、人並みで、そこまででは。ってか、ヒップホップもあんま好きじゃないっす。
――え!?
K:DJも含めると意外とやってましたけど、ヒップホップが一番好きなのかって聞かれると「いや」っていう。
――音楽で言ったら、ヒップホップってどう思います?こないだサイゾーで5lackのインタビューを読んだのですが(http://www.cyzo.com/2015/03/post_21095.html)。
K:あー、あれすげえ面白かったっすね。
――あれ読んで、「ヒップホップの良さってなんだろう」って思ったりして。
K:良さですか。 クラブでヒップホップかかって騒ぐの、普通に楽しくないっすか?それだけかなあ。