「インターネットが世界を繋げた、というのは間違いないだろうニャ」
――高弟であるCRZKNYさんとの出会いについてお聞きしたいのですが、彼からアプローチしてきたんですか?付き合いは長いのでしょうか?
熟:コンタクトは彼からだね。地方紙のペンパル募集コーナーに私が自慢の俳句調でペンパルを募っていたのを見たCRZ君が連絡してきたんだ。出会った頃の彼はとても素直な良い子だったよ。
――CRZKNYさんは最近だと、 韓国出身でデンハーグ在住のSima Kimさんとのダンサブルユニット・CRZSMK『Blam!』、大阪のD.J.Fulltonoさんとのミニマルテクノに寄ったユニット・Theater 1『3/12』、2年ぶりのエレクトロなアルバム『ANGER』を発表しています。彼はもともとノイズから音楽を始めたそうですが、こうしたジューク/フットワークにとどまらない活躍をどう見ていますか?
熟:ゴルジュークに関しては述べた通りまだまだな彼だが、他ジャンルでの作品は目を見張るものがある。一定の枠に収まらないんじゃない。彼の内面の多様性がそうさせているんだなと感じるね。
CRZSMK『Blam!』
Theater 1『3/12』
CRZKNY『ANGER』
――また、CRZKNYさんは広島在住です。それでもLAの電子音楽家・D/P/Iやメキシコのレーベル・NAAFIのミックスに曲が入っていたり、海外のレーベルやメディアに積極的に取り上げられたりしています。これはわりかし閉塞的な日本の状況とは打って変わって、地方で音楽制作をする人々にとっては勇気になっていることだと思うのですが、それこそ先生がお若い頃は制作機材も通信手段も発達していなかったと思います。その変遷をふまえて、地方/都市、日本/海外、インターネット/現場におけるクリエイティビティについて感じるところをお聞かせください。
熟:インターネットが世界を繋げた、というのは間違いないだろうニャ。日本の地方都市と呼ばれる場所にいても海外といきなりWeb(注:ウェッブと発音)上で繋がれるというのは端的に言って良いことだと思うナリ。よくネット上での繋がりは表面上だとか言われるが、クリエイティブの場においてはその速度と利便性に助けられているのだから、批判が出る余地はないと思うんダス。実際に会わないと肌で感じられないとか言っている人は、その人がそういう指向性なだけであって、現実的にその手段しかない昔に戻りたいなど一ミクロンも思わないっちゃ。
D/P/Iによるミックス
NAAFIによるミックス
――本当にそう思うっちゃね。それから岡山のTHE NOUP、jailbird Yのドラマーとしても活躍している山口のtoiret statusさん、Wasabi TapesのレーベルオーナーでNo USBというブログも運営している同じく山口のDjwwwwさん(ふたりはToiret $egatusとして活動開始)、イラストレーターとしても知られる鳥取のConstellation Botsuさんと、エッジが効いた作り手が多い印象を受けます。大阪を拠点にbirdFriendというテープレーベルを主宰しているgoat/YPYの日野浩志郎さん(前述のConstellation Botsuさんの作品をリリース済み)や、いま東京にいるGEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーさんも島根出身ですし、個人的には現行日本で中国地方が一番熱いと思っているのですが…
熟:住んでいる場所や環境がそこにいる人々に影響を与えるのはあると思う。だが、先程例に挙げた人たちはその人たちがヤバいからであって、その地方が特別なわけではないと私は感じるね。
――なるほど。それで、なぜ硬く尖った音が生み出されているのかと考えたときに、日本七大工業地帯のひとつ、瀬戸内工業地域(まさにインダストリアルゾーン)が近いというのも関係しているのかもしれないと思ったんです。でもいまのお話を聞いたら、あんまり関係ないですかね…
熟:私も過去に広島に愛人がおり、しばらくの間住んでいたことがあるが、私個人の感想で言えば、それは感じなかった、というのが率直な意見だよ。ただ、広島にいて感じたことは、人々が我を忘れるほど熱くならない、という空気感だな。それがその土地に住む若者にどういう影響を与えるのか。強いていえば、その空気感こそがインダストリアルなのかもしれない。
――ここで、先生が地方住まいと仮定したうえでお聞きします。都会には都会の孤独があり、地方には地方の孤独があると思うのですが、どちらにしてもなにか生み出すときに、喜びや楽しみよりも怒りや哀しみが原動力になることが多い気がします。先生のモチベーションはなんですか?
熟:私にとってのモチベーションはもちろん、女性の美と金銭が与えてくれる快楽。だが、何故それほどまでにそれらを追い求めるのかといえば、それは心の中に存在する黒く大きな闇、暗い沼地に沈む腐乱した死体が発する臭気、人間が肥だめ袋でしかないという真理、そういった負の感情に支配されないためだと気付かされる。何かを吐き出すという行為は私にとっては絶望から踏みとどまる行為に他ならないんだな、って、丈二そう思うの。
――うんうん。いま先生の周りで、俄然注目している音の傾向、アーティスト、レーベル、パーティー、コレクティヴがあればそれぞれ教えてください。
熟:身内褒めになってしまうが、CRZ君の動向や彼が関わるシーン、レーベルなどは常に注目しているよ。
――個人的にはインディー男子やシティーボーイといった昨今のなよなよ系男子が苦手で、ゴルジュークはもちろんのこと、エクスペリメンタル野郎やインダストリアルノイズ漢(おとこ)がはやってほしいと思っています。いちメディアとして、そうした音と男を愛する「GORJUKUJO(ゴル熟女)」を提唱したいのですが、賛同していただけますか?
熟:ゴル熟女、響きがなんだかとってもエッチ。丈二そういうのだーい好き!
――今回ご提供いただく貴重なエクスクルーシヴ音源について、解説をお願いします。
熟:西海岸の夕暮れをイメージしたポスターにインスパイアされた曲。これが2015年のセックスミュージック。
HEATHAZEに集う
ゴル熟女のために作りました
キャンドルを灯し
昼に見せる顔を
衣服と共に脱ぎ捨てて
ラグジュアリーな気分で
瞳を閉じて 深呼吸
般若心経を唱えながら
聴いてください
熟村丈二
「カリフォルニア・マーダーライセンス~真冬のビーチは恋と死体でドッキドキ~」
――最後に、全世界のゴルジューク好き、HEATHAZE発のGORJUKUJO、音楽を作ってみたいけどなかなかその一歩が踏み出せない音楽ディガーなど、迷える子羊たちに対してメッセージを!
熟:熟村丈二はみんなの味方だぉ?
どんなときも どんなときも
迷い探し続ける日々が
答えになること 僕は知ってるから
わからないことがあったら
編集部に今すぐ 写真とプロフを送って
送付した写真は 返却いたしませんので
ご理解と ご協力お願いします❤
――ありがとうございました!
●Profile
熟村丈二(George Jukemura)
喫茶サントワマミー経営。美味しいコーヒーと自家製パンケーキで皆様の心に安らぎと元気を与えたいと思い日々精進しています。店から徒歩4分の駐車場に2台ほど専用駐車場あり。マリンスポーツスペシャリスト。ゴルジュークの始祖にして究極形態。バツ2。GTAの影響で数々の犯罪に手を染め現在前科9犯。『The Best Hits of George Jukemura』を2015年6月にTerminal Explosionよりリリース。マリンスポーツを始めよう。レッツ・ゲット・ア・ボートライセンス。
Tumblr:http://georgejukemura.tumblr.com/
Twitter:https://twitter.com/jukemurageorge
Bandcamp:http://georgejukemura.bandcamp.com/
●Live Information
GHETTO 2015
2015年10月16日(金)@Cafe JAMAICA
開場:22:00
チケット:2000円(+1D)
沖縄No.1インターネッツパーティー・Clicker’s Delight!!謎パーティー集団・クリッカーズが沖縄若手注目ラッパー・KDTを引き連れて広島に初襲来!広島唯一のJUKE PARTY・GHETTO MANNERSとの奇跡のコラボを見逃すな!!
出演:
【沖縄】トクメイキボウ/紫怨/KDT
【広島】CRZKNY/Skip Club Orchestra/MVJIMOB/mycoplasma/墨/mumg/toiret status