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icon 2014.4.27

「きみはアストロン6を見たか?」読者レビュー大掲載~製作費8万円のZ級SF映画『マンボーグ』編~

B級映画をこよなく愛するカナダの映像集団、「アストロン6」。彼らの作品『マンボーグ』『ファーザーズ・デイ/野獣のはらわた』が2014年1月に日本に初上陸してから、はや3ヶ月が経とうとしています。公開に合わせ、HEATHAZEでは「きみはアストロン6を見たか?」と題し、読者のみなさんからレビューを募集していました。詳細はこちら

 

4月16日(水)に製作費8万円のZ級SF映画『マンボーグ』のDVDとBlu-rayがリリースされたことを記念し、まずは『マンボーグ』の投稿レビューを一挙掲載!

 

そして、トロマ総帥のロイド・カウフマンが全額出資したクレイジー復讐劇『ファーザーズ・デイ/野獣のはらわた』のDVDとBlu-rayもいよいよ5月14日(水)に発売。それに合わせ、『ファーザーズ・デイ/野獣のはらわた』の投稿レビューもおって掲載します。カウフマンのサインや限定Tシャツの当選者もそのときに発表!映画ファンによる熱のこもった文章をお楽しみください。(文/福アニー)

 

 

声に出していいたいタイトル、それが『マンボーグ』

いっちゃえば『マンボーグ』って自主映画なんだけど、じつにオープニングがカッコいいのよ!マジで!これ見たら一気にアガッた!庄司の「みぃきてぃ~~!!」って感じで、タイトル叫びたくなった。「マァンボ~~グ!!」、ん、オレだけか?音楽がまたバッチリとハマっていて、選曲だけでセンスいいのがうかがえる。タイトルバックでつかむって重要で、最近の日本の自主映画はそこがわかってないよ。最初っから辛気臭い。TVもCGばっかりでいただけない。大河のオープニングなんて最たるもので、重厚さ気取ってる割には軽薄。オッサンの戯言って思われるかも知れないけど、『傷だらけの天使』も『探偵物語』もオープニングでワクワクした。『私立探偵 濱マイク』だってアガッたぜ(「くちびるにチェリー」、DVDには著作権の問題で収録されてないのが不満だけど)。こんな映画(褒め言葉よ!)、昔の新宿ジョイシネマとか銀座シネパトスで、仕事サボってるサラリーマンとかマニアックなファンとか怪しげなカップルとか映画館がぼくの家みたいな人たちに交じって見るっていうのがベストな気がする。それが「大人の階段」のぼるってもんで、映画を楽しむ、場を楽しむっていう大人のたしなみは、こんなところで培われるもんだった。いまでは当たり前になった入れ替え制や1日1回上映、「シニア」「自主」「メジャー」なんて観客の棲み分けも出来過ぎていて(なんとなく世相がそうさせるんだろうな)ちょっと息苦しい。神妙な顔してスクーリンを眺めて、出てきたらきたでしたり顔して、「う~ん……、映画的にはホニャララを想起させる、ホニャラララリパッパなショットが素晴らしい、ゼロ年代以降の傑作だね。」とかぬかすような輩には、こんなの映画じゃないと吐き捨てられるか、意味ありげで実はなぁんの含蓄もない言葉を繰り出して相手を煙に巻くような褒め方をするんだろうか。オレにゃわからん。アストロン6の連中は、まぁ基本自分たちが好きなことを好きなようにやっているから、おふざけが過ぎたり、空回りしたりしてるんだけど、本気で楽しんで作っているし、それで楽しませようとしているから許せちゃうんだよね。確かに『マンボーグ』は制作費が掛かってないから手作り感は満載だし、あきらかに完成度が低いところがあるんだけど、確信犯的にやっている感じがしたたかだなあと思ったよ。これは習作として作ったんだろうから、『ファーザーズ・デイ』が実質デビュー作みたいなもんなのかな。でもこれみて金出そうと思ったカウフマン総帥は、やっぱスッゲエな。劇場から出てきた観客がニヤニヤしているのはいいもんだ。こういう映画が劇場公開されて、見に来る観客がまだいるってことに希望を感じるぜ!ソフト化(本当はVHSが似合う)されたら、リメイク版『ロボコップ』とセットで見直そう。お互いの映画には無いものが発見できそうだ。

(東京都 すね蔵 46歳)

 

サブ2

 

500字も書けないけど、Tシャツが欲しかったので

『マンボーグ』、80年代をリアルタイムで体験した世代にはたまらないかも知れないけど、正直いうと、全然面白がり方がわかりませんでした……。友達に誘われなければ、映画館に見に行くことはなかったと思います。僕をさそったMくんも、終わったあと苦笑いでした。でも、チラシで見かけたTシャツのことが気になって投稿しました。どんな抽選方法なのでしょうか?当選することを祈っています。

(埼玉県 Y・H 23歳)