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icon 2014.10.29

KK mangaメディア初登場&独占インタビュー「とにかくロマンが足りないし、もっと夢中になりたい」――GEZAN主宰レーベルから初作をリリースした関西ジャンク・スカムの急先鋒に迫る

「一般、ヤンキー、オタクのどれでもないものに興味がある」(ハマジ)

――「Thinner」「Bike」「Gas」など曲名からヤンキー感が漂っていますが、どんな少年時代でしたか。

 

ハマジ:メンバーみんな少年時代からの知り合いじゃなかったんで、実際どうだったかはわからないですけど、一般でもなくヤンキーでもなくオタクでもない感じは5人共通してあると思うんで、そんな感じだったんじゃないですかね。僕個人でいうとそんな感じでした。一般、ヤンキー、オタクのどれでもないものに興味があります。
曲名に関しては、その曲になんとなく合ってるバカそうな言葉をつけてます。

 

イデイ:益子くんは灘校生なのでド・インテリですが、卒業後は大学にも行かずKK mangaに入りました。加東くんと滝本くんの学生時代はわからないです。僕だけ中卒(厳密にいうと小卒)です。

 

――「Balloon Fight」という、任天堂のゲーム名から取ったとおぼしき曲もありますね。バンド名もそうですが、ゲームや漫画からもインスピレーションを受けていますか?

 

ハマジ:ゲームはそんなに知らないんですが、漫画は好きです。オーソドックスな少年漫画も好きですし、安部慎一、谷岡ヤスジ、いましろたかし、長尾謙一郎とか書き出したらきりがないぐらい好きな漫画はあります。『つるピカハゲ丸』のハゲ丸の目の部分を勝手にロゴみたいにして使ってますし(http://kkmanga.blogspot.jp/)。のむらしんぼ!

 

イデイ:僕はゲームをあんまり知りませんが、「Balloon Fight」の風船で浮いてる人達が互いの風船を割りあって落としあうというゲームの意味のわからなさが凄く好きなので、サイゼリアで曲名をそれにしようと言ったような気がします。

 

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――「DIE OWAN」(80年代に大阪・枚方を中心に活動していたパンク・バンド)というタイトルにもにやけてしまったのですが、XAレコード(彼ら主宰のレーベルで、少年ナイフの初単独音源カセット『みんな楽しく少年ナイフ』などをリリース)のおすすめがあれば教えてください。

 

ハマジ:DIE OWAN『OWANISM』と少年ナイフのやつしか知らないんであんまりわかんないです。どっかで見つけたら買っときます!

 

――ジョン・カーペンター監督の『ダーク・スター』で流れるカントリー調の「Benson Arizona」を丸ごと使った曲があったり、エディットの仕方がとても映像的だったりして、映画も熱心に観ているんだろうなと思いました。どんな作品が好きですか?

 

ハマジ:『ダーク・スター』のチープさのセンスとかあの泣けてくるラストとかが…。KK manga感というか、ほんと、大好きな映画なんで、みんな観てくれ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!映画は20歳ぐらいの頃、ほんとすることがなくて大学も辞めて行ってないし、家出てたんであんまりお金もなかったんで、図書館で古い映画のビデオを借りて毎日観てました。フリッツ・ラング、ジョン・フォード、バスター・キートン、ロベール・ブレッソン…。そっから図書館にないものにも手を出すようになってきて、サム・ペキンパーやロバート・アルドリッチも好きです。あとルチオ・フルチのクソしょうもねぇポンコツ映画。ヤクザ映画も好きです。

あのほんとにすることなくて一人で家で映画観まくってた経験が、いまのバンドに活きてると思います。物語じゃない凄さとか。

 

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――その「Benson Arizona」からディスコ・ハードコアな「KK manga GOGO」の流れがツボだったんですが、ライブでの殺伐感に比べて音源はわりとファニーでコミカルな印象を受けました。そのコントラストは意識していましたか?

 

ハマジ:ライブはライブなんで生って感じや緊張感は意識してますが、ファニーでコミカルでもあると思います。
「KK manga GOGO」はマヒトくんが作ってくれたんですが、個人的にも気に入ってます。NATURE DANGER GANGのユキちゃんと5000のイトウくんの声がいい感じ。

 

イデイ:ライブもファニーにやっているつもりではありますが、パブリックイメージと異なる音源を出したいという気持ちはありました。