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icon 2013.7.1

アイドル”BiS”×ノイズバンド”非常階段”、世界初のノイズアイドルバンド”BiS階段”結成!!!

“萌え”ではなく”エモ”。エモいアイドル”BiS(新生アイドル研究会)”は、ミュージック・ビデオに於いて全裸(「My Ixxx」、「ASH」)、内臓(「Primal」)、100キロマラソン(「hitoribochi」)、釘バット「IDOL is DEAD」)、血まみれ(「BiSimulation」)、ハメ撮り(「DiE」)、スキンヘッド(「MURA MURA」)等の衝撃映像を公開すると共に、アートワークやイベントでもスク水、24時間インストア、ギロチン、家政婦オークション等、アイドルの価値観をブチ破る、既成の概念に囚われない無軌道な活動を展開する唯一無二のオルタナティヴアイドルである。2010年11月”ニューエイジロックアイコン”=プー・ルイを中心に結成された、武道館公演を実現して解散することを前提とした期間限定ユニット。破天荒な活動ゆえ、研究員と呼ばれるコア・ファンを巻き込んでのお家騒動やメンバーチェンジが頻発し、現在は公開オーディションにより加入した3人の新メンバーを加えての6人組になっている。

 

1979年に世界初のノイズバンドとして活動をスタートし、大音量+即興演奏という基本コンセプトのもと四半世紀以上に渡りノイズ演奏を続け、「キング・オブ・ノイズ」という異名で国内外に名を知られている”非常階段”については改めて説明する必要はあるまい。80年代は消化器や魚介類や汚物を巻き散らし、ステージ上で放尿するスキャンダラスなライヴで全国的に知名度を上げた。1982年のデビュー・アルバム『蔵六の奇病』は、怪奇漫画のカリスマ日野日出志のイラストのジャケットで、”ノイズの傑作”として世界的に評価される。80年代半ばからはよりサウンド志向のノイズ表現に移行し、数々の作品と海外を含むライヴ活動により音楽(非音楽?)的な評価が定着する。34年に亘ってノイズだけを追求してきたバンドは世界にも例はなく、名実共に世界唯一無二のノイズバンドに他ならない。

 

それぞれワン・アンド・オンリーの両アーティストが世界初のノイズアイドルバンド”BiS階段”を結成し、ファーストアルバム”BiS階段”をリリースすることが決定した。

 

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≪CDジャケット≫

 

日本の音楽シーンの中でも異彩を放つ両グループは、2012年11月四谷アウトブレイクで行われたイヴェント「自家発電 vol.00」で初遭遇し、“BiS階段”のコラボレーション・ライヴが披露された。まさにカオスともいえるノイズとアイドルが融合する壮絶なライヴは大きな話題となった。

 

80年代から「スター階段(ザ・スターリン+非常階段)」「原爆階段(原爆オナニーズ+非常階段)」「S.O.B.階段(S.O.B.+非常階段)」など他のバンドとの合体ユニットでライヴを行い、異種混合のカオスによるアルケミー(錬金術)を生んだ非常階段の冒険精神、リーダーのJOJO広重の「歌もの+ノイズ」によるソロ活動、歌謡曲やフォーク等の叙情メロディーへの偏愛などが相まって、21世紀の非常階段の活動は、常に越境への挑戦だった。その好例が坂田明、豊住芳三郎を加えての「JAZZ非常階段」であり、初音ミクとの合体ユニット「初音階段」である。非常階段の出自を知る者にとっては信じ難い組み合わせであるが、「キング・オブ・ノイズ」として極端音楽(Extreme Music)の最前衛を突っ走る非常階段にとっては、例えかつての宿敵でも、中味のない偶像でも、相手にとって不足無しであり、その出会いから生まれる新たなアルケミーの方が重要であることは間違いない。

 

現代日本文化の象徴のひとつであるボーカロイドとのコラボを実現させた非常階段にとって、もうひとつの象徴であるアイドルとのコラボはまさに必然だった。アイドル界のエクストリームな存在であるBiSこそ最高のパートナー。このコラボが一度きりの邂逅ではなく、レギュラー化し、アルバムをリリースすることには計り知れない意義がある。

 

まずは非常階段が長年トライしてきた合体ユニット○○階段としての初の正式レコーディング・プロジェクトであるということ。初音階段もアルバムを発表したが、あくまでヴァーチャルなデータ上の共演であり、スタジオでの生演奏によるレコーディングはBiS階段が初めて。実際はBiSの音源に併せて非常階段の3人がスタジオで演奏を被せたそうだが、完成した音の生々しさは紛れもないライヴセッションに他ならないテンションと即興性が漲っている。

 

一方でライヴ活動を行うことも重要である。初音階段のライヴでは、普通の初音ミクのライヴではスクリーン上のヴァーチャル映像が歌うところを、コスプレ姿の白波多カミンが生で歌うリアルなパフォーマンスに拘る非常階段だけに、生身のアイドルの美少女たちが歌い踊るライヴこそ本領発揮である。BiSと非常階段のコラボだけではなく、研究員と呼ばれるBiSファンとカオス好きなノイズ・ファンとの三つ巴で繰り広げられる怒濤のライヴは、間違いなく伝説として語り継がれるに違いない。

 

アルバムのリードトラック「好き好き大好き」のミュージック・ビデオが公開された。25台のGo Proという小型カメラを使い、両アーティストの初コラボレーションを行ったライヴハウス四谷アウトブレイクにて、オールナイトで撮影が行われた。
この映像がポップ×前衛の究極兵器”BiS階段”の衝撃をダイレクトに伝えていると同時に、日本のロック・カルチャーへの敬意溢れるオマージュであることは明らか。

 

 

撮影監督、ロカペニス・斉藤のコメント。
「今回の撮影を終えて。。
80年代ライヴハウスでは様々なアナーキーなパフォーマンスが行われていました。こうした80年代のパフォーマンスは、映像としてきちんとアーカイブされていなく、インターネット以前の伝説として雑誌などの紙媒体や都市伝説として語り継がれてきました。僕自身そうした物凄いライヴあったことを先輩や雑誌などを通して見聞きするだけで想像して興奮していた一人です。
今回、生きる伝説の非常階段とBiSがコラボレートするにあたり、このMVを伝説的な物凄いライヴがあったことをより若い世代に継承していくための一つツールとして、そうした過激なパフォーマンスのオマージュを収録してアーカイブしていくことはとても意義のあることだと思っています。」

 

元ネタは以下の通り:
・ハナタラシ:ユンボでつっこむ/チェーンソーで足を切る/一斗缶を投げる
・非常階段:ギターを壊す/汚物をかぶる
・スターリン:赤いメガフォン/豚の首を投げる/消火器をぶちまける
・じゃがたら:へびを食いちぎる/フォークをひたいに突き立てる
・戸川純:セーラー服/黒ぶちメガネ
・TACO:内臓と血(山崎春美・自殺未遂ライヴ)
・S.O.B:To Be Continued(S.O.Bの曲/S.O.B階段でTOTTSUANが叫んでいた言葉)

 

当事者でなければ知り得ないレアネタ満載の情報量の豊富さ。30年前のロック・カルチャーのアーカイヴを含有するこのビデオこそ、BiS階段の恐るべき存在価値の証明に他ならない。

 

アルバムには他にも非常階段の手により新たな進化を遂げたBiSのお馴染みの楽曲が収録される。
そして、ノイズ多めのMIX違いのアナログ盤(DLコード付き)の先行リリースも決定している。

 

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≪LPジャケット≫

 

また、発売日の8/7には渋谷WWWでのリリース記念LIVE”BiS階段”の開催も発表された。
LIVE当日はパフォーマンスが過激な為、入場の際に誓約書へのサインが必要となる模様だ。これはハナタラシへのオマージュでもあるが、実際に規制ギリギリ(オーバー?)のデンジャラスなパフォーマンスを目論んでいるらしい。
他にも大阪BEARSでのLIVE、夏の魔物やBOROFESTAといったフェスの出演も同時に発表されている。

 

そして7/2、BiS階段の結成記者会見がDOMMUNEにて放送されることが決定した。
当日は司会者に研究員(BiSヲタの呼称)を自他共に認める電撃ネットワークのGYUZOを迎え行われる、この記者会見にも注目が集まる。
尚、この記者会見の観覧者の募集もおこなっている。

DOMMUNE URL : http://www.dommune.com/

 

奇しくも30年前に限定リリースされたレア音源『極悪の教典・完全盤』(11CD+DVDボックス)が復刻された直後にBiS階段の結成が発表されたことは象徴的である。当時「青春の垂れ流し」と揶揄された行き場のない衝動を、30年後に笑顔で歌い踊ることで健全に昇華しているアイドルと共演することで、非常階段が30年間の蓄積を次代に継承し、初心に戻って今後の活動への新たな意欲を燃やす絶好の機会となるに違いない。

 

カオスこそ現代社会を読み解くキーワードであり、カオスの中から新世代の胎動が生まれることは確かである。カオスをもってカオスを制するBiS階段こそ、新時代への啓示に他ならない。(剛田武)