Tabor Robak
icon 2015.10.14

YMO+宮沢章夫ら参加の「東京を見せる」展覧会がMOTで開催、最年少キュレーターに抜擢されたEBM(T)に大注目

ついに来た。11月7日(土)~2月14日(日、バレンタインデー❤)まで、東京都現代美術館で展覧会「東京アートミーティングⅥ “TOKYO”−見えない都市を見せる」が開催される。YMO+宮沢章夫、蜷川実花、ホンマタカシ、岡田利規、松江哲明など、音楽・映画・演劇・写真といった各界で刺激的な活動を続ける計9ヶ国51組が参加。2020年の東京オリンピック・パラリンピックを視座に、各々のテーマでキュレーションする「東京」と、国内外の作家が「東京」をテーマにつくる新作というふたつの切り口から文化都市・東京を見いだし、新たな「東京」を立ちのぼらせる試みだ。

 

なかでもHEATHAZEイチオシのキュレーターは、1月にも記事にしたEBM(T)。もちろんこの時点ではこんな未来が来ようとは思いもよらなかったが(いずれ必ずでかくなるとは思っていたものの)、全参加者中最年少での大抜擢とのこと、まずは心からのリスペクト&シャウトアウトを。EBM(T)は美術家・音楽家としても知られるNile Koetting(1989年生まれ、ベルリン在住)と、音楽制作も行うNozomu Matsumoto(1990年生まれ、横浜在住)が主宰する東京発のバーチャル聴覚室およびアーティストユニット。通常インターネットでは一度音源や動画をアップすると消さない限りは「出っぱなし」だが、彼らは現実の展覧会と同じように期間を設け、TCFやMSHR、Die Reiheら海外のカッティングエッジな表現者を紹介し続けている(期間終了後はアーカイヴルームにテキストのみ掲載)。

 

EBM(T)

EBM(T)

 

そして今回、バーチャル聴覚室から現実の展覧会に場所を移し、「ポスト・インターネット世代の感性」をテーマにキュレーション。James Ferraroや前述したTCFという音楽領域にとどまらない先鋭アーティストのほか、Tabor Robak、Jeremy Shaw、Jenna Suteraら日本初公開の若手アーティストを紹介する。また展覧会期間中、バーチャル聴覚室にてオフサイトプロジェクト「Tokyo Editions」も同時開催!会期を4つのセクションに区切り4人の作家(詳細はおって)をフィーチャーし、それぞれの「東京」を音と文章を用いて展示。このリアルとバーチャルの相互作用感、最高だ。

 

James Ferraro『WAR』

 

TCF「2FD4DB24C941D3506ED2052B26D6963AAB28C8D7CCF6C157BA779851D8CFD882」

 

ところでここHEATHAZEは個人サイトであるので個人的に感じたこともばんばん書いていこうと思うのだが、つい先日、マルチメディアカンパニーを掲げるCondé Nastが、独立系音楽メディアの最高峰と言われるPitchforkを買収した。真っ先に思ったのはCondé Nastが有する男性誌『GQ』、女性誌『VOGUE』、テクノロジーカルチャー誌『WIRED』と同じように、いずれ『Pitchfork JAPAN』ができるんじゃないかということだ。彼らは音楽をはじめ文化や芸術に興味のある若い男性層を取り込みたいようだが、当の男性諸氏はこのニュースを聞いてどう思ったのだろうか?「日本版Pitchfork」ではなく「日本のPitchfork」を作らなければだめなんじゃなかろうか?読み応えのあるRAやRBMAも海外資本であるし。

 

ただ、「日本版Pitchfork」ができたとしてもアーティスト・レーベル・ショップ・出稿主等とのしがらみで点数制はできないだろう。かくいう筆者も「日本のPitchforkをめざす」と立ち上げられた某編集部に入ったもののさんざんですぐ離れてしまったし…HEATHAZEはサイトの方向性として音楽レビュー中心で点数制を志向していないので口だけと言われてしまうかもしれないけれど、そういう志向性を持った若く気概のある人々がいたとしたら、ガンガン点数なり星なりをつけて発信していってほしい。「同時代人」と言うとき、いま生きている0代~100代すべての世代が同時代人だと思っているが、なかでも興味と関心を抱く世代は自分より10歳上と下くらいまでで(1972年生まれ~1992年生まれ)、他の世代の好きなようにさせてたまるかという気持ちがずっとある。書き手ならば「人がどんな夢を見て、どんな生き方をして、自分ならどういう切り口と言葉で記すのか」という姿こそ見たい。それが作り手・書き手・読み手の新たな創造力/想像力/感受性の交感の場になったら素敵ではないか?

 

EBM(T)とPitchforkの知らせが同じようなタイミングで解禁になったとき、奇しくもこれからのインターネットにおける表現のあり方、そこでのアティテュードが問われているような気がした。HEATHAZEはEBM(T)の「音の発見・共有・拡張をめざす」「アップグレードではなくダウングレード」「垂直ではなく水平」という姿勢に共感し、近日中に初インタビューを掲載。加速し続けるハイテクの地平で彼らはなにを想うのか?ここまでのいきさつ、キュレーションの時代、越境するアート、ポスト・インターネットについてなど多岐に迫れればと思う。Stay tuned!!!!(福アニー)

 

※トップ写真はTabor Robak,Still from “20XX”, 2013, Courtesy: the artist and team (gallery, Inc.),New York

 

 

 

●Profile

EBM(T)

 

HP:http://ebm-t.org

Twitter:https://twitter.com/e_b_m_t

Facebook:https://www.facebook.com/ebmt.nn

 

 

 

●Event Information

東京アートミーティングⅥ “TOKYO”−見えない都市を見せる

 

日時&場所:2015年11月7日(土)~2016年2月14日(日)@東京都現代美術館

休館日:月曜日(11月23日、2016年1月11日は開館)、11月24日(火)、12月28日(月)~2016年1月1日(金)、1月12日(火)

開館時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)

入場料:一般1200円/大学・専門学校生・65歳以上900円/中高生700円/小学生以下無料

お問い合わせ:電話03-5245-4111(東京都現代美術館代表)

 

詳細:http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/TAM6-tokyo.html