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永原真夏&工藤歩里インタビュー「ヒーローじゃなくてスターでありたい」◆SEBASTIAN X『POWER OF NOISE』発売記念企画(後編)

「変な慣れ合いも、変に合わせることもなかった」(歩里)

――6曲目「MY GIRL(姫君に捧ぐ)」にいきましょうか。「ほんとのしあわせに/気付かないままなんてごめんだわ」ってあるけど、自分にとっての幸せって?

 

歩里:これといった幸せがなくても、普段からわりかしずっと幸せを感じ続けているかも。

 

――音楽に対する姿勢もそうですか?

 

真夏:大きくしていこうって気持ちはちゃーんとあるんです。でもそれよりまず、やりたいって思ったら、自分で動いちゃう。だから自分で野外イベント(TOKYO春告ジャンボリー)もやっちゃう。CD作ってツアーにも出ちゃう。細かいところより、まず作って完成させるということに強いこだわりがあるんです。

 

――なるほど。お次は7曲目「光/男/カメラ」。これを聴いて思ったのは、おふたりのこと。出会ってもう10年くらいたつわけだけど、なにがフィットしてここまでこれたと思いますか?

 

真夏:もちろんパンクが好きとか趣味が合ったからではあるんですけど、長く続いた秘訣って言われると、別に仲良くしようとしなかったことですね。わかり合って、語り合ってっていう風に友情を育んできたわけではない。いまは一番理解してもらってるし、10年積み重ねてきたものがあるので仲いいですけど(笑)

 

歩里:変な慣れ合いも、変に合わせることもなかったから、ほんと苦なく付き合ってこられましたね。

 

――全然喧嘩もなく?

 

真夏:高2のときに1回ありました。「植物は動物じゃないよね」って言ったら、歩里が「植物は動物だよ」って言い出して。それで共通の友人に「どう思う?」って聞いたら、「植物図鑑と動物図鑑は別だから、別物として分類したほうがいいんじゃない」って言われて、「確かに…」って和解しました。唯一のマジ喧嘩です(笑)

 

歩里:3日間くらい口きかなかったもんね。でもそれくらいです。

 

――なんじゃそりゃ!では8曲目、「サマタイム・キル」。8月の歌ということで、ベタですが好きな季節は?

 

真夏:夏ですね。一番ロマンがあって、思い入れがあります。

 

歩里:私は秋・冬ですかね。ジャケットやコートが着れたり、重ねたり、単純に秋・冬の服装が好きなんです。

 

――9曲目「つきぬけて(ALBUM ver.)」では「ヒーローの夢に/付き合わされるのは御免だ」と歌っているけど、アンチヒーロー志向なの?

 

真夏:ステージに上がるときは、ヒーローじゃなくてスターでありたい。ヒーロー=正義だと思ってるんですけど。正義を掲げるんじゃなくて、光を放つことによって、目に見える世界を一段階明るく見せるスターになりたい。ヒーローになりたいとは思わない。

 

歩里:私はスターを守るものに徹したいと思って、ずーっとやってますね。真夏が中心にいて、私はそれを後ろから支えたり、一緒になって前に出たりってことができたらいいなあって。

 

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――最後の「MIC DISCOVERY」はヒップホップな感じで。あんまりこういう曲調ってなかったかなって。

 

真夏:なかったかも。でも前にやってたバンドは、メロディーがない曲もすごく多かったので、得意な引き出しではあります。

 

――そうなんだ。そもそも自分が歌を歌う、ピアノを弾くって、でっかくとらえてどういうもの?

 

歩里:親がクラシックピアノの先生だったので、ピアノを弾くこと自体、小さい頃からずっと生活の一部って感じですね。クラシックだロックだってジャンル関係なく、自分のピアノを広い目で見ていると思います。

 

真夏:生きざま!カルチャーにはなりたくないなってどこかで思ってます。

 

――まなっちゃんが思うカルチャーって?

 

真夏:自分が思う今のカルチャーは、同じ人が集まること。同じ人が集まって、それがちょっと固く、強くなっていく。だけど、同じ人が集まることよりも、違う人が集まることのほうが意味がある気がしてて。だから結局、自分の表現したいものは生命力とかパワーとかに返っていくんですけど。

 

――うんうん。

 

真夏:とはいえ、文化的なものに支えられて生きてきたと思っているサブカル女子です。 自分ができる文化に対する最大の敬意って、細分化しないことなんじゃないかなって。いろんな環境の人々が生きる場。 それが、長い時間をかけてやれたらいいなと思うことのひとつです。 同じ人種を集めることじゃなくて、違う人種を集めたり、いろんな場所に行って同じように響かせたりすること。それが理想です。今回のレコ発ツアーでもいろんな人たちが会場に集まって一つの場を作れたらいいなあと思っています。

 

 

 

 

●Release Information

2nd Full Album『POWER OF NOISE』

2013年8月14日発売 2300円(税込)

特設サイト:http://www.nexus-web.net/live/future/powerofnoise/

 

 

 

 

●Live Information

SEBASTIAN Xツアー2013 POWER OF NOISE

「SEBASTIAN X ワンマンライブ」東京公演(ツアーファイナル)

 

2013年

11月22日(金)@恵比寿LIQUIDROOM


開場18:00/開演19:00


前売3000円

ローソンチケット/e+/チケットぴあにてチケット一般発売中




詳細は→http://sebastianx.info/live/

 

 

 

●Profile

sebax_profileSEBASTIAN X(セバスチャン・エックス)

永原真夏 VOCAL/飯田裕 BASS/沖山良太 DRUMS/工藤歩里 KEYBOARD

 

2008年2月結成の男女4人組。2009年11月6日に初の全国流通盤となる『ワンダフル・ワールド』をリリース。
その後も2010年8月に 2nd Mini Album『僕らのファンタジー』、2011年10月、1st Full Album『FUTURES』、 2012年7月、3rd Mini Album『ひなぎくと怪獣』とコンスタントにリリースを続ける。

独特の切り口と文学性が魅力のVo.永原真夏の歌詞と、ギターレスとは思えないパワフルだけど愛らしい楽曲の世界観が話題に。

ライブパフォーマンスとキャッチーなキャラクターも相俟って、シーンでも一際目立ちまくっている存在になっている。

そして、2013年4月に初のシングル『ヒバリオペラ』、そして同年8月、フルアルバムとしては2年ぶりとなる『POWER OF NOISE』をリリース。

 

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