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icon 2014.3.15

セーラーかんな子、貴女はいったい何者だ?◆噂が噂を呼ぶDJ/バンドボーカルがメディア初登場&独占インタビュー

「男性優位が当たりまえみたいなところもあるけど、それに洗脳されたらダメだから」

――ヴィジュアル面についても訊かせてください。ぇゎモゐを一緒にやってるおじぎちゃんのコラージュって宗教ぽいイメージがあると思うんですけど、かんな子さんも宗教的世界観は好きなんですか?

 

かんな子 : そうですね。中学生のときに、通っていた学校の門の前で聖書を配っている人が居て、それを貰って全部読んで“ワー”って思って(笑)。でもそれぐらいです。

 

――そのとき受けた衝撃の影響って、DJプレイやライヴのヴィジュアル面に出ていたりします?

 

かんな子 : 全然出てないです(笑)。でも、祭壇のようにロウソクみたいなライトを並べたりして、私の部屋!みたいなイメージを作るのは好きです。

 

――§✝§のライヴでは十字架を持ったりしてますが、あれも私の部屋!というイメージのひとつ?

 

かんな子 : §✝§については、私は意見を出してないです。§✝§はメンバーのswaptvのバンドなので、私はそれについていってるだけです。

 

――ぇゎモゐではこういうイメージを打ち出したい!という具体的なヴィジョンはありますか?

 

かんな子 : ぇゎモゐはアイドルみたいな扱いを受けるけど、もっとふたりだけの世界みたいなのを作りたいです。DJしてるときも、本当はベールかなんかでブースを隠せたらいいなとか。あとは蚊帳を作って、その中にお布団を敷いたり。

 

――アイドルとは思われたくない。

 

かんな子 : そんな期待に応えられない・・・。ニーズにお応えできないから(笑)。合ってないと思うので。でも、女の子でDJしてて、しかもかわいい服を着てるから、アイドルみたいに見られるのはしょうがないですよね。

 

――そういった見方に対する抵抗感を抱いたり、戸惑うことも?

 

かんな子 : うーん、思ったようにいかなくて残念だなあって思ったりはします。もっと頑張らなきゃなって。

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――かんな子さんの中でジェンダー問題に対する興味ってどれくらい強いもの?

 

かんな子 : すごい興味があるものです(笑)。

 

――へえ! そういう興味を持たせるような出来事を多く体験したり。

 

かんな子 : 誰でも意識すれば、ジェンダーについて考えさせられるじゃないですか。今この人、私が女だからそういうこと言ったんだみたいな(笑)。中学とかで友達の話を聞いていても、女の子だからそういうこと言われたんだ、かわいそうみたいなのは昔からありますね。

 

――そういう本を自分から積極的に読むんですか?

 

かんな子 : 暇なときに読むくらいです(笑)。社会学者っぽくなりたくないから。でも、上野千鶴子さんとかはカッコいいと思っちゃいます。キッパリしてて、喋り方もカッコいいですけど、わたしはなれないですね(笑)。

 

――それは興味深い!平塚らいてう(「元始、女性は太陽であった」で有名な日本の思想家)あたりまで遡ったり?

 

かんな子 : そこまで古いのは読んでないです(笑)。

 

――そっか(笑)。セーラームーンなどを観ても、“女の子だから”みたいなことを感じます?

 

かんな子 : いや、あんまりないかも(笑)。でも、ロリータ・ファッションとかでもナルシストな感じのものがすごい好きで。それはたぶん、女性特有のこんな格好をしている自分が好きみたいな・・・。誰かのためにこの服を着るんじゃなくて、こういう服を着てる自分が好きみたいなのが好きです。

 

――男女の差だったり、もっと言えばLGBTにまつわることで疑問を普段から抱いたりしてるんですか?あるいは差をなくしたいって思ったり。

 

かんな子 : 疑問はもちろん持ってるし、差別的なことを言うのは傷ついたりもするんですけど、でも差は無くさなくてもいいと思うし・・・。今は、もっと理解が進めばなあと考えている程度です。

 

――この世を女性として生きていくうえで感じることが多いんですね。

 

かんな子 : もちろん日々ありますけど・・・。そういうことに気づくのは大事だと思っていて、女性だからこういうことになるよとか、将来子供できたら仕事続けるの大変だからみたいな。それで人生設計もちゃんと立てられるし。例えばメディアや恋愛漫画でも、男性優位が当たりまえみたいなところもあるけど、それに洗脳されたらダメだから(笑)。